第11章 壁外調査
冷静さを取り戻したマーレと、アルミンはライナー・ブラウンと合流し、予備の馬にアルミンは飛び乗って巨人を追いかける。
しばらくすると、ジャン・キルシュタインとも合流できた。
ジャン「右翼索敵が一部壊滅したらしい!!巨人がわんさか来たんだ!何でか知らないが・・・!」
マーレ「・・・あの巨人か。」
ジャンはマーレの視線を追いかけて、ようやく巨人の存在に気付いた。
ジャン「何であんな処に巨人が・・・!?奇行種か!?」
アルミン「いや、違う・・・。アイツは巨人の身体を纏った人間・・!エレンと同じ事が出来る人間だ!」
ジャン「なんだって・・・!?」
ライナー「アルミン、どうしてそう思うんだ?」
アルミン「巨人は、人を喰う事しかしない。その過程で死なせるのであって、殺す事そのものが目的じゃない。だがアイツは、急所を狙われた途端先輩を殺した。喰うために殺したんじゃなく、殺すために殺したんだ。その本質が違う。超大型巨人や鎧の巨人が壁を壊した時に大勢の巨人を引き連れて来たのは多分アイツだ。目的は一貫して人類への攻撃!・・・いや、どうだろう・・。」
ライナー「・・・?」
アルミン「誰かを探しているような気もする・・・。・・・まさか、エレン・・!?」
ライナー「エレンだと?エレンのいるリヴァイ班なら、アイツの来た右翼側を担当しているはずだが。」
アルミン「えっ!?」
ジャン「俺の作戦企画紙では左翼後方辺りになってたぞ!」
アルミン「僕のは右翼前方になってた・・・。いや、そんな前線に置かれるわけがない。」
ライナー「じゃあ、一体どこにいるってんだよ!」
アルミン「この陣形で一番安全な場所・・・だとしたら、中央の後方辺りかな。」
マーレ「・・・。」
ジャン「アルミン!今は考え事をしている場合じゃない!その内指令班まで潰されちまう・・・!そうなりゃ、陣形は崩壊して全滅だ!」
ライナー「何が言いたい?」
ジャン「つまりだな・・・この距離なら、俺達が撤退までの時間を稼げるかもしれねぇ・・なんつってな・・・。」
アルミン「・・・アイツには知性がある・・!僕たちなんてアイツにすれば虫けら扱い。叩かれるだけで潰されちゃうよ?」
マーレ「やってみればいい。」