第11章 壁外調査
ドドドドと駆けて来る金髪の巨人。
「奇行種か・・・!?マーレ・キール!!!さっきのやつは出来ないのか!?」
マーレはその巨人を視野に入れた途端、目を見開く。
マーレ「・・ちが・・・っ!」
アルミン「マーレさん!?」
レオが何かを察知したのか、アルミンの傍まで駆けて来る。
マーレ「アレは・・・っ!!」
アルミン「マーレさん!?マーレッ!!!!」
アルミンの声が届かないのか、動揺したままのマーレ。
「くそっ!アイツを近づかせるな!!!」
2人の兵が巨人に立ち向かう。
マーレ「ダメッ!!!」
マーレが大声を出すも、もう遅かった。
1人は叩き落とされ、もう一人はワイヤーを掴まれて叩き付けられた。
アルミン「!!!」
マーレの様子がおかしくなった理由が、やっとアルミンに理解できた。
この巨人は、人間だ。
アルミン「マーレ!!!」
アルミンの声にハッとこちらを向くマーレ。
アルミン「早くっ!!!」
2人は馬で駆けるも、巨人の方が歩幅が広い分早い。
すぐに追いつかれ、アルミンは地面に落とされた。
マーレ「アルミンッ!!!」
マーレは、間一髪でレオが避けた為に落馬は避けられた。
巨人は、アルミンのフードを掴んで顔を見る。
アルミン「ぁ・・!」
フードから手を離すと、また駆けだした。
アルミン「・・・顔を・・確認した・・・!?」
マーレ「アルミン。」
マーレはアルミンの傍までやって来る。
マーレ「乗れ。見失う。」
アルミン「は、はい・・・。」
ジッ・・・と巨人を見据えるマーレ。
マーレ「・・・なるほど、な。」
アルミン「・・・?マーレ??」
マーレ「レオ、アイツを追いかけろ。近づきすぎるな。」
そうマーレが言うと、マーレの愛馬は駆けだす。
アルミン「マーレ、どうするつもり・・・?」
マーレ「アイツは殺し方を知ってる。・・・そう簡単に手出しは出来ない。」