第8章 救出
ユリアは窓の外に向かってナイフを3本投げた。
すると、何かの倒れる音が3つした。ペトラはそれが何なのかを考える事をやめていた。
ユリア「先に出てて。後から追いかける。」
ペトラ「・・・ご武運を・・!!」
ペトラはスカートの裾を掴んで全力で走る。
ユリア「さぁ・・・始めましょうか?」
ユリアは両手にナイフを構えて笑った。
リヴァイ「ペトラ!」
ペトラ「兵長!ユリアさんがまだ中で・・・!!」
リヴァイ「・・・チッ。お前らはここで待ってろ。」
エレン「ちょ、マーレさん!?」
グンタ「エレンどうした!?」
エレン「マーレさんが・・・!」
エレンを見ると、エレンの立体機動装置がなくなっており、抱えていたマーレもいなくなっていた。
リヴァイ「・・・聞くまでもねぇが、マーレ・キールは何処へ飛んで行った。」
エレン「あっちの森の方に・・・!」
ペトラ「!ユリアさん、そっちの方角にいるんです!!」
リヴァイ「双子の力なのか、それとも野生の勘なんだか・・・。アッカーマン、お前だけ着いて来い。後の全員はここで待機だ。」
ミカサ「・・・わかった。」
リヴァイとミカサは立体機動装置で森をどんどん進んでいく。すると、銃声が近づいてきた。
ミカサ「・・・!ユリアっ!!」
リヴァイ「待て!」
飛び出そうとするミカサを抱えるリヴァイ。
ミカサ「ユリアが、怪我をしている!」
リヴァイ「今飛び出せば俺もお前も撃たれるだけだ。少し冷静になれ。」
血の匂いが強くなってきた。
マーレが、ユリアを片手で抱き抱えながら刃で銃弾を弾いている。
リヴァイ「銃声が止むまで待て。」
ミカサ「・・・わかった。」
銃声が鳴りやみ、リヴァイとミカサは地面に降りた。
憲兵1「リ、リヴァイ・・・!!」
リヴァイ「・・・どういう事か、説明してもらおうか。憲兵団よぉ・・・!」
「ユリア様・・・?ユリア様っ!!!!」
声の方を見れば、会場にいる者たちがこちらを見下ろしている。