第8章 救出
リヴァイ達は、旧憲兵団宿舎に辿り着いた。
入口には数名憲兵がいたものの、それ以外の場所からは気配がない。
エレン「・・・随分と人が少ないですね。ユリアさんの仕掛けに引っかかったんでしょうか?」
リヴァイ「さぁな・・・。新兵も仕事してるって事だろ。」
入口の方から呻き声が聞こえて来たかと思ったら、静かになった。
リヴァイ「・・・いくぞ。」
入口に着地してみると、そこには私服姿のミカサ、サシャ、ユミル、クリスタがいた。
エレン「お前ら・・・!」
ミカサ「中にもいる。気を付けて、エレン。」
リヴァイ班はリヴァイを筆頭に宿舎内に入って行った。
部屋が多すぎて、どの部屋か分からなかった為に1階の部屋から全て探し出すという状況に陥ってしまった。
グンタ「ダメだ。こっちにはいない。」
エルド「奥もいませんでした。」
リヴァイ「・・・2階か。」
リヴァイ達が2階に上がると、すでに10数名の憲兵団が気絶して地面に伏せていた。
エレン「リヴァイ兵長、奥に鍵のかかった部屋がありました。」
リヴァイ「エレンよ、こいつらはお前が?」
エレン「?はい。銃を持ち出してきたのでとりあえず・・・。」
リヴァイ「・・・そうか。で、部屋は?」
エレン「こっちです!」
部屋の前に来ると、確かに鍵がかかっている。
リヴァイ「・・・壊すか。」
エレン「え?」
エレンが聞き返したと同時に、リヴァイは扉を蹴り壊した。
エレン「兵長!マーレさんにもし当たったらどうするんですか!」
リヴァイ「相手は人類最強の片割れだろ。それくらい避けれ・・・。」
壊された扉の中は、動物で溢れ返っていた。
天蓋付きのベッドの中心に、動物ではない塊が丸まっていた。
動物たちはこちらをじーっと見つめ、警戒しているのが分かる。
リヴァイ「・・・クマまでいるのか。」
ベッドの傍で丸くなって眠っている小熊を見て驚いているリヴァイ。