第8章 救出
ユリア「じゃ、行ってくる。」
ペトラ「い、行ってきます・・・!!」
二人は馬車に乗って出かけて行った。
エレン「・・・。」
リヴァイ「おい。俺達も用意するぞ。」
エレン「は、はいっ!!」
ペトラ「あ、あの・・本当に私もご一緒して、いいんですか?」
ユリア「えぇ。元々このパーティーには連れがいるの。」
ペトラ「え。それならエレンとかにお願いした方が良かったんじゃ・・・!」
ユリア「エレンが巨人化できる事を知ってる人がいたら騒ぐでしょう。他の人の手も煩わせるつもりはなかったから、貴女がいいなぁと呟かなかったら一人で行ってたわ。」
ペトラ「・・・そうだったんですね。確かに、オルオなんかじゃ相手が務まりませんし・・・。」
ユリア「・・・それより、どうしてそのドレスを選んだの?勧めたのはあの2着だけど、他にもドレスはあったのに。」
ペトラ「・・・結婚式のドレスみたいだなぁって、一目見た時に思って。・・私は、もしかしたら着れないかもしれないから、これが最期のチャンスなのかもって。」
ユリア「・・・そう。」
ペトラ「舞踏会用のドレスだって、分かってはいるんですけどね。」
ユリア「・・・2回目は結婚式で着れるといいわね。」
ペトラ「!そうですよね!!相手探さなきゃ!!」
パーティー会場に着き、馬車を降りる二人。
受付「お名前と招待状をお願い致します。」
ユリア「ユリア・キール。この子は同伴者。」
受付「!お待ちしておりましたユリア様。パーティーは始まっておりますのでどうぞ真っ直ぐ会場までお進みくださいませ。」
ユリア「ありがとう。・・・行こうか。」
ペトラ「は、はいっ!」
「・・・ユリア・キールが会場内に入りました。」
「自分で言った事は実行する性格だ。予想通りではあるな。」
「主催者が浮かれていろんな処に話を流していたおかげだな。」
「事前に住居を調べたところ、ドレスが何着かなくなっていました。」
「バカな女だ。我々が構えている事も知らずにな。」