第7章 古城
ふと目を覚ますと、なんだか暖かいものが背中にある。
くるりと身体を回すと、そこには寝ているエレンがいた。
ユリア「・・・?」
むくりと起き上がって部屋を出る。
「あ、ユリアさん!!おはようございます!!」
ユリア「・・・だれ?」
ペトラ「調査兵団で特別作戦班に所属しています、ペトラ・ラルと言います!」
ユリア「・・・リヴァイ班の・・。」
スッと視線をそらして外を見ると、緑でいっぱいだった。
ユリア「・・・!!」
ペトラ「ユリアさん!?」
ユリアはその窓から外へと飛び出した。
ユリア「(こんなところ、ウォール・シーナ内になかった!じゃあ・・・ここはウォール・ローゼ内って事!?)」
地面に着地するや否や、キョロキョロと辺りを見回すユリア。
「どこへ行く。ユリア・キール。」
ユリア「・・・リヴァイ兵士長。」
リヴァイ「監視対象のエレンを置いて何処に行くつもりだ。」
ユリア「・・・気を失った私を置いてこなかった理由は、それだけ?」
リヴァイ「・・・。」
ユリア「私は貴方との監視はダリス総帥に認めた。でも、貴方の班の人々がいるだなんて聞いてない。場所を変えられる事も聞いてない。ここは何処。」
リヴァイ「元調査兵団本部だ。今は使われてない。」
ユリア「だからっ!どうして私はここにいるn」
「朝から元気だねぇ!おはようっ!!」
ユリアを後ろから抱きしめている人物。ハンジ・ゾエだ。
ユリア「離してっ!!」
ハンジ「・・・マーレ・キールの居場所が分かった。」
ユリア「!」
ハンジの一言で、ユリアの動きが止まった。
ハンジ「エレンが、君を通じてマーレ・キールと繋がったんだ。」
ユリア「・・・は・・?」
ハンジから離れてハンジの方を見れば、リスが肩に乗っていた。
ハンジ「繋がったとは言っても、エレンの無意識、君の無意識、マーレ・キールの無意識、このリスの無意識が、だと思うけどね。」