第6章 審問
ダリス「・・・そうだな。それ以上はこの異端審問が終わってからにしよう。」
リヴァイ「なら、俺とコイツでこのガキを監視すればいいだろう。」
グイッとユリアを引っ張るリヴァイ。
ユリア「ふぁっ!?」
突然引っ張られた事により、バランスを崩したユリアはリヴァイにもたれ掛かる態勢になってしまった。
リヴァイ「マーレ・キールには及ばんだろうが、制御役くらいにはなれるだろう。」
ダリス「・・・なるほど。どうだ、ユリア。」
ユリア「え?・・・んー・・。」
ユリアがチラッと憲兵団を見たのを、リヴァイは見逃さなかった。
ユリア「・・・わかった。いいよ。そうしよう。」
ユリアはパッとリヴァイから離れるとエレンに駆け寄る。
エレン「ユリアさん・・・?」
ユリア「これからよろしくね!エレン!」
ゴトンッと音がして、エレンは自身の後ろを向く。
自分の腕に嵌められていた手錠が、いつの間にか外されていた。
エレン「・・・!はいっ!ユリアさん!」
ダリス「結論は、出たな。」
エレン・イェーガーの身柄は調査兵団に委ねる。尚、ユリア・キール、リヴァイ兵士長を監視につける事が条件である。
エレン「・・・あ、あの・・。」
エレンは今、調査兵団の人々と共に同じ部屋にいた。
ハンジ「ねぇエレン!あのユリア・キールとどうやって知り合ったの!?ねぇ!!」
エレン「え、えと・・・?」
リヴァイ「うるせぇ。少しは黙れ。」
ハンジ「えー。リヴァイだってエルヴィンだって気になるでしょ?ねぇエーレーンー!」
当の本人であるユリアは、用事があるとかで今は席をはずしている。
エレン「・・・5年前の、壁が壊された時です。俺はまだ子供で、何も出来なくて・・・目の前で、母親を巨人に喰われそうになりました。母親を助けてくれたのが、マーレさんです。」
ハンジ「・・・あぁ。当時の二人は初陣だったあのシガンシナ区陥落の日・・・。」