第6章 審問
「いいから黙って全部俺に投資しろ!!!」
そんな声がエレン達のいる部屋の外まで聞こえて来た。
ユリア「んーやっぱ可愛いなぁ。」
バンッと扉を勢いよく開くユリア。
全員がこちらを振り向く。
ユリア「よく言ったね!エレンくん!!」
パチパチと拍手を送るユリア。
エレン「ユリア・・さん・・・!」
ユリア「やっぱり君はお気に入りだ♪」
「ユリア・・・今、あの男、ユリアと呼ばなかったか?」
「ユリア・キール・・・!!こんなところに現れるなんて!!」
ユリア「リヴァイさん、下がってほしいな。」
リヴァイ「・・・チッ。」
リヴァイはエレンの傍に立っていたが、そのまま腕組みをして動く気配はなさそうだ。
ユリア「ほっ、と。」
ユリアは傍聴席に設けられた柵を軽々と越えるとエレンの傍に立った。
ユリア「リヴァイ兵士長。貴方今エレンに何をしようとしたの?」
リヴァイ「・・・躾によく効くのは痛みだと思っている。」
ユリア「なるほど。つまりは暴行を加えようとしたわけですね。で、それを知った憲兵様はどうお考えで?」
ナイル「・・・そんな事をして、その少年の恨みを買えば、殺されるのではないか、と。」
ユリア「そんな憲兵様の提案は解剖して処分だったワケだけど・・・それで恨みを買わないと言えるんです?」
ナイル「!」
ダリス「・・・ユリア。今は異端審問の最中だ。」
ユリア「ごめんね、ちょっと時間頂戴。・・・で、調査兵団の方の提案は?」
エルヴィン「人類最強と謳われるリヴァイに彼の監視をつけ、ウォール・マリアの奪還を目指します。」
ユリア「・・・ふむふむ。じゃあダリス、私からも1つ提案。」
ダリス「・・・何だ。」
ユリア「私が、この子の面倒をみるのよ。」
エルヴィン「・・・!」
ユリア「どうかしら?」
ダリス「・・・ふむ。だがユリア。」
ユリア「何かしら。」
ダリス「マーレは何処だ?」
ユリア「・・・!」