第5章 再戦
エレン「あ、の・・・さっきの・・・。」
ユリア「・・・壁の中の人は臆病でね。」
ユリアはストンッとエレンをベッドに降ろした。
エレン「・・・巨人化、の事ですよね・・。」
ユリア「うん。・・・皆は、エレンくんが人類の敵じゃないかと疑ってるんだ。」
エレン「・・・!」
コンコンッとノックがされる。
ユリア「開いてるわ。」
「失礼するよ。」
入ってきたのはメガネをかけてポニーテールをしている人。
ハンジ「私はハンジ・ゾエ。調査兵団で分隊長をしているよ。・・・君が、エレンくんだね?」
エレン「あ、はい・・・そうですけど・・。」
ユリア「・・・気を付けてね、エレンくん。」
エレン「・・・え・・?」
ハンジ「それじゃ、行こうかエレンくん。」
エレンは、ハンジに連れられて行った。
ユリア「・・・。」
ユリアはじっと窓の外を見ていた。
スッと部屋に入って来た人物がいる。
「お前・・・化け物といてよく平気だな。」
ユリア「・・・憲兵様はよほど暇とみた。」
憲兵1「あいつは巨人の仲間だ。巨人になれる時点で人類の味方なんかじゃねぇ!」
ユリア「巨人の仲間なら、あの子は穴を塞がない。」
憲兵1「調査書には、巨人化したアイツは仲間を襲ったって書いてあった。」
ユリア「そりゃ、力の暴走くらいするでしょ。」
憲兵1「アイツは解剖して処分すべきであると俺は思うが?」
ユリア「彼はいい子だから、処分なんてさせないわ。」
憲兵1「ハッ!貴様なんぞにそんな権限はないだろう。」
ユリア「調査兵団は、彼を戦力として利用するでしょうね。」
ツカツカと部屋を出ようとするユリア。
憲兵1「待て。・・・勝手にウォール・シーナから飛び出したと報告を受けている。その事に対する反論はあるか?」
ユリア「いいえ、ないわ。」
憲兵1「・・・この異端審問が終わったら覚えておけ。」
ユリアは何も返す事なく部屋を出た。