第4章 別々
コンコンッと叩かれた扉。
「マーレ・キール。入るぞ。」
ガチャッと入って来たのは憲兵団。
憲兵1「・・・マーレ。」
そう呼ばれてやっと気づいたのか、ベランダにいたマーレはこちらを振り向く。
マーレ「・・・。」
マーレの首には包帯が巻かれ、頬にはガーゼが貼られていた。
憲兵1「今日も予定はない。部屋で大人しくしていろ。くれぐれも逃げ出すなんて事は考えるな。」
パタンッと閉められた扉。
マーレ「・・・逃げ出すかよ・・。」
マーレの指には鳥が止まっていた。不思議そうに首をかしげている。
マーレ「・・・気を付けろよ。」
そうマーレが言うと、チチッと鳴いて飛び立って行った鳥。
マーレ「・・・暇すぎ。」
マーレはボーッと空を眺める。
マーレの片足首には、重たい足枷がはめられていた。