第16章 行方
マーレは壁に座っていた。
マーレ「・・・思ったより遅かったな。リヴァイ。ユリア。」
ユリア「マーレ・・・。」
リヴァイ「マーレ。シーナの上で憲兵が死んでいた。あれはお前の仕業か?」
マーレ「・・・想像通りだと思うけれど。」
リヴァイ「お前の口から答えろ、マーレ。」
マーレは二人の方を見る事なく、静かに答える。
マーレ「そうですよ。そうしないと、俺が殺されていた。」
リヴァイ「なら何故、調査兵団本部から出た?」
マーレ「・・・ダメなんですよ。」
リヴァイ「・・・あ?」
マーレ「生きてたら、ダメなんです。」
ユリア「・・・そんな事、ない・・!!」
マーレ「でも、憲兵に殺されるのは嫌だったんです。・・・何に利用されるか分かったもんじゃない。」
リヴァイ「それは同意だな。・・・だが、前者は否定するぞ。」
マーレ「本当にそう思ってます?」
マーレはゆっくりと立ち上がる。
マーレ「こんなに大勢で、俺を捕まえに来たのに?」
ユリア「・・・!!」
マーレ「104期の人間と、エルヴィンにハンジ・・・まだいるな。」
ユリア「マーレ・・・一緒に帰ろう?ね?」
スッとユリアは手を差し出してマーレに近寄る。
ユリア「マーレが一緒に来てくれたら、私達と一緒にまた、生活しようよ。また、一緒に過ごしたいの!!」
くるりと二人の方を向いたマーレは悲しそうな顔をしていた。
マーレ「俺は、戻らない。」
リヴァイ「・・・マーレ。こっちへ来い。」
マーレ「もう、戻れない。・・・止まらない。」
ユリア「マーレッ!!!力の事なら、私も、協力する・・・!!貴方の力を使わせないようにするから!!!だから、だから・・・!!」