第16章 行方
3人が壁を登ると、そこには沢山の憲兵の死体があった。
その周りを駐屯兵団の人々が囲って処理を行っていた。
エレン「・・・!!」
ミカサ「・・・こんなにたくさんの憲兵が、何でここに・・?」
アルミン「・・・。」
エレン「・・・アルミン、何か、気付いてんだろ・・・?あぁ・・!!」
アルミン「・・・エレン。きっと、君も気付いたはずだよ。・・・憲兵がこんな大勢こんな場所にいた理由はきっと1つだ。マーレさんを連れに来たんだ。」
エレン「マーレさんが・・・マーレさんがこれをやったって言うのかよ!!!」
アルミン「・・・可能性は、高いと思う。」
ミカサ「・・・コレ。」
ミカサが拾ったものは、血塗れの見覚えのあるナイフ。
エレン「・・・これ、って・・ユリアさんの・・・。」
ミカサ「・・・マーレも、同じの持ってる。」
アルミン「・・・一度戻ろう。エルヴィン団長に報告しなくちゃ。」
エルヴィン「・・・ウォール・シーナの上に、大量の憲兵の死体・・。」
リヴァイ「・・・アイツなら出来ない事はないだろう。実力がある。」
アルミン「・・・すでに、マーレさんはシーナの付近から移動していると思います。」
エルヴィン「・・・ユリア。マーレの行きそうな場所が分からないか?」
ユリア「・・・分からないわよ。だって、マーレは4年近く閉じ込められてて・・。」
リヴァイ「それより前に、よく行く場所とかあったんじゃねぇのか。」
ユリア「・・・マーレは沈む夕日より、昇る朝日が好きだった。だから、シーナに登ったんじゃないかな・・。」
アルミン「・・・ウォール・ローゼ。」
エルヴィン「・・・あぁ。私もそう思った所だ。」
リヴァイ「・・・ローゼの壁に、登っていると?」
アルミン「シーナの壁に登って憲兵に遭遇したとするなら、シーナにはもう近づかないはずです。なら、憲兵の活動範囲外のローゼ内のどこかにいます。・・・我々が捜索しているのをマーレさんが気付いているのなら、壁に登っているのではないかと想定できます・・・!!」
エルヴィン「・・・ユリア。どの辺りにマーレはいると思う?」
ユリア「・・・カラネス区。」