第15章 マーレ
リヴァイはマーレの部屋にいた。
リヴァイ「・・・。」
マーレはベッドで静かに眠っている。
“マーレの異母兄弟は貴方なの。・・・リヴァイ兵士長。”
リヴァイ「・・・俺に兄弟がいるだなんて、聞いてない・・。」
ベッドに近寄り、端に座る。
リヴァイはつい先日の壁外調査の事を思い出していた。
“マーレが女型の口の中にいたっ!!!顎の筋肉を削ぎ落とせ!!!!!”
そうユリアに言われて、自分は何を考えた?死守すべき女型を殺そうとしてはいなかっただろうか?
エルヴィンが動いていなければ、迷わず殺しにかかっていただろうと思う。
抱き上げたマーレの身体は軽くて、本当に生きているかどうか不安になった。液を払って、マーレが息をしていて、安心した。
リヴァイ「・・・あの時、気付いていた・・?」
スッ・・・と、マーレの目が開かれた。
リヴァイ「・・・目が覚めたか。」
マーレ「・・・こ、こ・・。」
リヴァイ「調査兵団本部だ。」
マーレ「・・・そうです、か・・。」
マーレは、顔だけ動かしてリヴァイを見る。
リヴァイ「・・・なんだ。」
マーレ「・・・リヴァイ。ありがとう。」
礼を言われるとは思わなかったリヴァイは、目を見開いて固まった。
マーレ「リヴァイになら、ユリアも・・・。」
リヴァイ「・・・ユリアが何だ。」
マーレの視線が合わなくなり、また眠るのだろうと思ったが、それでも話しかけた。
マーレ「・・・兄、だから・・。」
リヴァイ「!!」
マーレはそのまま眠りについてしまい、その後の言葉は聞けなかった。
リヴァイ「・・・マーレは、俺が兄だと気付いていた・・・?」