第14章 作戦
ハンジ「・・・ユリア・・?その子は・・・?」
ユリア「ストヘス区の子。約束したから。」
女型捕獲作戦を実行してから3日が過ぎた。調査兵団の人々は事情聴取を受け、本部で待機している。
エレンは既に目覚め、本部で療養中だ。
一方、マーレは未だに目覚めない。
「・・・お姉さん。このお兄さんはお姉さんの大切な人?」
ユリア「えぇ。私のお兄ちゃんよ。」
「・・・そっか。」
ユリア「そういや、私貴女の名前聞いてなかったわ。」
ルアン「ルアン。私、ルアンっていうの。」
ユリア「ルアン。これから、私が貴女の家族になるわ。だから、敬語はなしよ?」
ルアン「・・・!うん・・・!」
ルアンはユリアに嬉しそうに抱き付いた。
ユリア「・・・ルアン、マーレが起きたら挨拶しなね?」
ルアン「わかった。」
ルアンはじっ・・・とマーレを見つめる。
ルアン「・・・早く、目が覚めますように。」
ユリア「・・・。」
リヴァイ「・・・おいユリア。」
ユリア「あら、リヴァイ。どうしたの?」
リヴァイ「ソイツをこれからどうするつもりだ?」
リヴァイの視線は、ユリアの抱えているルアンに向いていた。
ユリア「この子なら、私と一緒に生活するわよ。すぐに目を離すとかわいそうだわ。」
リヴァイ「・・・いつ死ぬか分からない、俺達と暮らさせるのか。」
ユリア「・・・えぇ。今まで内地にいたこの子には分からない事だらけだろうけれど。」
リヴァイ「そいつの養育費とかはどうするんだ?」
ユリア「・・・あー・・。」
ユリアは窓の外を見る。
リヴァイ「・・・?」
ユリア「おばあさまに、会いに行かなきゃいけないわね。」
リヴァイ「・・・ほぅ。そのおばあさまとやらは随分と金持ちらしい。」
ユリア「・・・おばあさま、調査兵団に寄付金大量に送ってると思うけれど。」
リヴァイ「・・・まさ、か・・。」
ユリア「そのまさかねー。」