第2章 訓練兵
マーレ「・・・。」
すやすやとマーレに抱き付いて眠るエレンとアルミン。
そろそろ親元に戻さなければならないとは思いつつもこの状況をどうしようか悩んでいた。
マーレ「・・・ユリアのとこに戻るか・・。」
ミカサ「ユリア、巨人と闘ってどうだった?」
ユリア「ん?シガンシナでの事?」
ミカサ「そう。巨人は怖くなかった?」
ユリア「巨人が怖いとかそういうのより、人が目の前で死ぬのが怖かったかなぁ。」
ミカサ「・・・食べられて?」
ユリア「それもそうだけどね。瓦礫に潰されて、とか巨人に踏まれてとか。・・・どんな状況だって、人が死ぬ場面は怖いよ。」
ミカサはユリアに懐き、ユリアの足の間に座り込んでいた。
ユリア「・・・でも私は臆病だから、マーレが生きてればいいって思っちゃったんだよなぁ。」
ミカサ「・・・ユリアは、臆病じゃない。巨人と、闘った。」
ユリア「ミカサちゃんはいい子だねぇ。」
ミカサの頭を撫でれば、嬉しそうにするミカサ。
何かに反応したのか、ミカサの目つきが急に変わった。
ユリア「?ミカサちゃん??」
「ユリア・キールだな。」
知らない男の人の声がして、そちらに振り向くユリア。
男たちの茶色のジャケットには、憲兵団のマークがあった。
ユリア「・・・そう、ですけど。」
憲兵団「マーレ・キールはどこだ。」
ユリア「・・・マーレが何。」
憲兵団「お前たち二人に、総帥から招集がかかっている。今すぐに来い。」
ミカサ「・・・。」
ミカサはぎゅっとユリアに抱き付いて憲兵団の連中を睨みつけている。
ユリア「・・・ウソはやめてくれない?」
憲兵団「ウソではない!これは命令だ!!」
ユリア「総帥からの命令なら辞令が出るはずだもの。書類も見せてこないのに本当なわけない。」
憲兵団「・・・っ!」
憲兵団「・・・なら、力づくでも連行させてもらおう。」