第8章 戦う蟻の、賭け砂糖は誰の手に ーーーーホストナンバー7&4
[何?ノックして入ってよ不快。][この浮気ヤロウッッ!![は]
ドアを開けたら、私から見てベッドのすぐ右、ドアの近くに悪魔野郎が顔だけを向けて立っていた。
女性達を一瞬で虜にする瞼のラインを落としていた。
[みんなてjk!!!OOぅッッッ!!ソックシィ~を履いたまま踏んでk]
[くく···、な、何してんだお前ッ!]と、葉太郎くんが率直に言う。
[ショタクンにはぁ~早ウィくない!?!AHAHA!!]
[ショタじゃねぇッ!!!オレは高校生だッ!!]
と、私がドM変態くくさんのワールドに付いていけなくなって固まっていたら、
[お前ら早くここ出てけ、今すぐ]
と、フワフワな睫毛をも尖ったように見えるくらい菜太郎は怒る。ハイハイ、超見た目良いからって性格悪いのがお怒りになったよと私は思う。見た目が········超絶クソ良いからって··ッッ
[ボクチンのキュートボーイ]
と四つん這いになったまま悪魔野郎の事を長いニックネームで呼ぶ変態さん。長い髪が顔の大部分を覆っていて見えないけれど声は小さく明らかに寂しそうだった。くくさん·····??
[うん。でも、今夜の事を決めないとっ!皆でさっきの所に]
[いいから早く出てけよっ!!!!]
シン、となる。仕切ろうとしてくれた隼人さんは少しビックリし、眉を八の字に下げた。
[そんな乱暴に言うことじゃねぇだろッッ!!菜太]
[行こう、葉太郎。ノックしなかった俺達が悪かっただけだしっ]
[バラバラプリンス]
[って何で山田に薔薇あげたコト知って·····!!]
隼人さんは顔を赤くした。ぁぁ、カゥワイイイイイイイイイイイーーーーーっじゃなくて、くくさんの様子が気になった。
その瞬間、菜太郎は一番前にいた私の肩をドンッと押した。
[っ!?] [山田っ!]と隼人さんがギュッと支えてくれた。
[ひゃっ·············· !!] その途端、顔がカーッと熱くなった。
その瞬間、
[ ] [えっ]
菜太郎は不快そうな顔を表に出したまま、バタンッッと強くドアを閉めた。
[隼人ッッ····!(ボソッ)]
[山田、大丈夫っ!?]