第7章 双子の1番小さな林檎飴 ーーホストナンバー4
私はポッッッッカーンと口を大きく開いていた。
[だ、···ッ大丈夫かッッ·······? 山田···]
葉太郎くんが、私の名字だけ聞こえるか位の声で言った。
ハァッ、ハァッと息を切らせた葉太郎くんは 私をおんぶしていた。 [っっづェエエエエ!?!?!?]
状況を理解してから、私の太ももに彼の腕がある感触がはっきりと伝わって、カァァァーーーーーッッと顔が熱くなった!!
[お、下ろしてぇーーっ!!! さっきからグラグラしてるしっ、重いでしょ!!]
私の身長より、一回りも二回りも小さい彼の体は、私を支えるだけで辛そうだった。 だけど、私を下ろそうとはしなかった。
[っっ葉太郎っ! 震えてるよ、彼女を下ろしなよ。俺が運ぶから···っ]
[!!]
俺が運ぶから発言にドキリッとして顔がボッとなった。
[ーーッ逃げるのが先だろッッ! ッオレが···ッ!!]
グラッッと急に体が揺れ動いた。 [どわぁっっ!??]
と言った瞬間、私は口を塞いだ。 っこんな男らしい声っっっ
っ葉太郎くんが運んでくれてるのに恥ずずずずずずッッ!!
[っ危ないってば!] 後ろから声が聞こえた。振り向くと、
[ごめんッッ··、な········! こんな震えて·····ッハアッ!]
葉太郎くんの声が耳を通る。
[だけどッ、オレッ···!ハアッ!、もっとッッ··!ハアッ、
お前がッ··ッ山田がッッッ·········!
頼れるようなッッ!!ハアッ、男にッッ···、
なるからッッッッ!!!]
ーー ー ーードキンッッ…
一生懸命、走っている彼の真っ直ぐな瞳に、私はドキドキした。
どうして···っッ私に·········そんな·············っっっ!!??
そして、··ためらいがちに、私は男の子らしい首に腕を伸ばした。
[っ!!!] びくッと彼の肩が動く。 [ッぅおおおッッ!??!]
さっきのと比べられない位、私達はぐらついた。