第6章 ホストナンバー3がいない間の時 (一旦章休憩)
前からフワッと、後ろからスルリと、頭にはポンと、一気に
何かの感触がした。
[山田·····一人で泣かないでよ。]
[抱え込むなッ!! オレ達も側にいるんだぜ!]
[··、大丈夫···。··山田さん···には····お婆さん·····いる····。]
私を前から強く抱き締めた隼人さんの言葉が心に染みて、
私の頭をポン、とした葉太郎君の言葉で胸が熱くなり、
私を後ろから抱きしめた冷たい肌のスウさんの言葉で········
[うわぁああああああんッッ····ッ···!!!!]
子供のように号泣する位、これまでの いつの間にか
凍っていた 心が 一瞬にして解けた。
[山田ッ·······!!!]
私の声を聞き、隼人さんにもっと強く抱き締められた。
スウさんの冷たい手が私をさすっていた。
みんな、みんな········
私がしゃくり上がる度、何故か、 辛そうに私に触れた。
どうして [俺逹は······もう仲間だ。
あまり···· 絶対ッ··!! 無理しないで···········!]
強く抱き締められて、息が上手く出来ない。 苦しい。 でも
いる訳の無い家族の暖かさを、
お母さんの暖かさを、強く、深く感じて
人生で初めて、嬉し涙を大量に流した。