第15章 人生初の..デ、デ..?
[なあっ!??]
菜太郎は、顔面トマトの私に対して疑問顔。
ちょっとしてから、菜太郎は口を開く。
[ちょっと時間置いてから教室出て。]
[あっ、ちょっ..!!]
菜太郎は、私の声を遮るかのようにピシャン、とドアを閉めた。
[..]
私、どうしてさっき、引き止めるような声ーーーーー
足音が遠ざかる。
[心臓自己紹介する時並なんだけど..]
女子達に見つけられた僕は、愛想笑いを振りまく。
[きゃああああ!!ていうか、菜太郎くんって甘いもの嫌いなのー??]
[うん、ちょっとね]
[じゃあ、苦いものが好きなのー??]
ガラッッッッ!!
[!]
教室のドアを開けたのは、手にクッキーをいっぱい持っている葉太郎くんだった。
[葉太郎くん!なんでーー]
[山田と俺、同じ高校だぜッッ!?]
[えっ、え!?そうだったんだ..!]
葉太郎くん、菜太郎とは違う高校なんだ。
[大丈夫かッッ!?大騒ぎ起こしてここに来てたからッッ、]
[あ、ありがとう心配してくれて!てていうか]
コミュ障の私はなんとか会話を続けようとあたふた。
[菜太郎ヒドイ奴だよね!やっぱ!はたから見てどうだった葉太郎くん??]
と葉太郎くんに目をやった。
ーーえ??
葉太郎くんは、眉をひそめ、笑っていた。哀しいという感情が隠しきれていない。
[山田って、あいつのことだけ呼び捨てだよな...]
[え??どうしたの葉太郎くん]
葉太郎くんは、ボソボソッと何かを呟いた後、私の方に慌てて向き直った。
[あッッ、いやあ、なんでもないぜッッ!]
葉太郎くん?
今度は葉太郎くんが、ばつが悪そうに会話を続けさせた。
[にしてもあいつ、本ッッ当にらしくないことしたなあ!]
[あー、本性ちょっとだけ丸出しだったねえ..]
と私がウンウン頷いたら、
[いや、それだけじゃなくてな...ッッ!]
[え?]
菜太郎くんが、クッキーを机に置いて、探偵みたいにアゴに手を当てる。
[あいつ確かーー]
[う....]
女子達に適当に区切りをつけて別れたあと、僕は唸っていた。
[苦..........................................]
ーーーーーーーーー馬鹿馬鹿しい