第14章 夜のプリンセスの化身 ーーーーー全員
ヒュオオオオオオ..
[.....]
ショートカットの髪が揺れ、うつ伏せがちの瞳はもっと揺れていた。城みたいなホストハウスの裏は、きらびやかな夢から現実に引き戻す程暗かった。
[..]
うん。...うううううん。き、気まずいナア。ちょっとワクワクした
ものの実際の告白って緊張感ハンパない。
[お客様?]
と精一杯カッコつけてショートカット可愛い女子の顔をのぞく。
と、その時ーー パシッ!
[あっ、あのっ!]突然手を取られた。
[!?]
可愛い女子の瞳はキラキラと、いや、、、
[お願いがあるのですが...っ!]
ギラギラと光っていた。
[なっ、なんでしょうか?]
わ、私と付き合って下さいーーー??
[あの、長髪の男性ーーくくさんとの本当の関係を教えて下さい!!]
[ーーーーっ]
ーーーえ!?
[あっ、すみませんでも気になって...!!でもサービスだと思ってお話お願いします!]
え?え??え?????告白じゃないの!!?
ちょっとよくまだ分かんないでもいちおう
[ほ、ホント?の関係って?ええ?]
だめだ頭が困惑してる。
[私、見ちゃったんです..]
目、目がギラギラあだぁ、なんかコワイ..
[くくさんがその...あなたの髪に...っカーテンに隠れてキ、あの...接吻してたところを!!]
ーーー!!!!
ちょっと待って、せっぷんで何だ?せ、せ、せ、ーーっあー!!
接吻!いわゆるチューね!あーはいはい!!
ポム!と手を叩いて、..叩いて、サァーーッと血が..
[みみ見られてました!!??]
[やっぱりそうなんですね!?]
ししししまった!!!口をバッと押さえて顔が青ざめてる私に対し、彼女は興奮して私の手をもっとぎゅっとした。
え、つまりーーー??
ショートカットの可愛い女子がおずおずと私に視線を送る。
[お客さんーーたくさんの女の人そっちのけで、2人で隠れて禁断の愛、ですか?]
おのずと声に熱が入っていく、子供が隠してあったお菓子を見つけた時のようなちょっと悪戯な笑みをした彼女に、私の背筋が凍る。
確信した。
女ってーーーバレた..!!!