第14章 夜のプリンセスの化身 ーーーーー全員
ガッ··ご··いいいいいいい!!!!!
[山田···!?]葉太郎君が私からばっと顔を背けた。
[あっ、ごっごめ]
髪の中にちょい三つ編みに、いつもより髪がツンツンしたセット。そしてえっ、、、
葉太郎くんは腕でほぼ覆われた顔から、ちょっとつり目な目をチラッと覗かせ、
[そッッ···そんな見な···]
ドギュシッッッッッッ[あ゛ッう゛んっ!!!!]
ばあ゛ッ、ハァハァ、その横顔反則だぞ!ヲヲヲヲヲ!!!!
ホスト風の髪型と真逆の誠実、純粋さ!!可愛いいいいいいいいいい
[はッッ、すまん、オレお客さんのとこ早く行かなきゃッッ!!]
葉太郎くんはばっと顔を隠し、そのまま私に顔を見せることなくLUN!すっ、素早いでござる!!
ダダダダーッッと何回もつっかかりそうになりながら、ハァハァ言う程本気で走り、お客様に全力で頭を下げて大声で謝る葉太郎くん。
そしてボッと顔を赤くしてカチコチになりながら喋る葉太郎くん。そして言い間違えて焦る葉太郎くん。そして勝手に自分の中で気まずくなる葉太郎くん。そして声が震えて小さくなっている葉太郎きゅんーーーーー
尊い。
[いや、駄目だよアレ。] [ふぉっ!?]
仰天して目がぶっとびそうになった先に、いつの間にか隼人さんがうぃアアアアア!!!んモウ!!何故そんなにカッコいいの!?
とドキマギしながら、[え、ええ??]と言った。
[危なっかしいよ。昨日から見てて。前緊張し過ぎて転んでグラス割っちゃったんだから]
[ふぁ、はぁ··]と正直話の内容が頭に入ってこない。カッコいい。
[それに引きかえ·····]
とふっと隼人さんが私の方に振り返り、爽やかにニコッと笑った。
ンドキっ。お酒のにおいとその整った良い笑顔に、頭がクラッとなりそうになった。
隼人さんは、小声で、
[山田はすごいよっ、女の子なのに男装して働いて!]
といつものように明るい声で言った。
[あっはぃ!]
あ。声が裏返··うおお!と、恥ずかしい感じに。
ど、どうし··
[駄目だよ、····そんな女の子らしい顔しちゃ]
[!!!!!]
ボッと顔が赤に染まるのが自分でよく分かり、下を向き冷たい手でさすった。
ひ、ヒエー!!!!
[········]