第14章 夜のプリンセスの化身 ーーーーー全員
[ッ!]
刺さった視線。
[··うぉおっ!?] [きゃっ、ビックリさせないでよ!もう]
[あっ、もっ、申し訳ありません!]
トホホ。謝りまくってばっかだ。あああ。··はぁあ。
〈綺麗なひと〉がホストーースウさんの所に去っていってから30分程経っていた。
180度腰を曲げる勢いでお客様に頭を下げて、彼女はホストの姿を見るなり磁石がくっつくようにすぐかけていった。
何?
私は視線の先の人物を目だけ動かしてチラリと見上げた。
これまでにホスト中に見せない程の険しい顔。··うううう美しいですね。そんな顔されても··クッソッ!!
というか何?悪魔野郎。さっきからどことなく忙しない。
さっきから数分間置きに私と誰かをチラチラと睨んでる。その目元はフワフワの睫毛が針みたいに鋭く尖っているように見える。
その睫毛の下の目なんか見たら、何かビームみたいなのが出て焼け焦げそう。そして、もの凄く真剣な様子(何か色々コワッ)。
その視線の先の誰かは、たぶん、さっきの〈綺麗なひと〉。
[··]
私は悪魔野郎の凄い真剣で険しい顔を見ていた。
何であんなに悪魔顔··、あ、あの綺麗な女のひとと過去・・!!?
イャア!!(謎悲鳴)あり得なくはないよ!
見た目だけはあの〈綺麗なひと〉とお似合いだし!!こんなところで会ってしまった2人は··
[あっ、あなたは····!っ]
[まっ、待てよ!!俺、ずっとお前の事がっ!]
[ついてこないで!あなたと私はもう赤の他人よっ!]
[アイラビュー]
[えっ···]
トゥンクトゥンクトゥンク···
みたいな!!?アハッ!!あ、イヤイヤ
[はぁ?キモいんだけど私と同じ空気吸わないで]
[······はい(小声)········]
がいいカモ!!うん!!