第14章 夜のプリンセスの化身 ーーーーー全員
[葉太郎くん??]
私は葉太郎くんのお顔をおずおずチラリ。
[ばッッ!!]
ずさざッッ!!とと玄関のドアにぶつかる葉太郎くん。[あいでッッ]
[えっ?だだっ、大丈夫!?]
[お、··おおうッッ!!]とぶつかって痛がりながらもグッッと親指を葉太郎くんは立てた。
なんて頼もしい親指ーー!!
[っ、とくくさん今顔埋めようとしましたねっ、て隼人さんその手ソレから離しちゃだめえ!!]
あ、スイマセン萌え系きゃわうぃうぃアニメはアニメでもせかいちキモスなヒロインの声になっちった。うわあ穴ン中入って微生物に分解されてぇええ。
とここに落とし穴誰か掘ってあってくれと思いつつも、そんなグロテスクな声が出るくらい隼人さんがくくさんめがけて持っているソレはアカン。
[くく]
あ、もう分かった。コイツだと嫌でもこの声は!?ってならないな。
[やめな、くく自分の服に泥つけないで。]
まあ悪魔野郎だよね。そしてまあ被害者より加害者の服心配するしね。
[ウはぁ~ッッッんんむう~~~]
とゆるく手を上げて私の腰からスルリと手を離して菜太郎のとこにトコトコ行きつつも不満そうな声を出した。
[なんだろうこの下半身のカイホウカン!]
[ッッッ下半身がカイホウカ[くく?何言おうとしてるの女の子の前で?]
と隼人さんがくくさんの言葉を遮る。くくさんの騒がしい声と体バタバタさせている音を聞きつつ、葉太郎くん純情ポカン。わし冷や汗タラリ。
うん··。ソッチ系の話知ってる自分やだ。ううああ。
いや!知ってて何が悪い!イヤ、これは人間の本能!←雰囲気で言ってるヤツ。私も結構この人良いカラダしてんなあ··くらい思う。いやだあああ。やっぱりいい。
いや思うだけよ思うだけ!男の人の体は女的にいやああああって感じで女の人だと良いカラダ。エロス!!みたいな。
知ってるよ。そういうのは世間的に嫌われるっていうか引かれるって!友達にバレた時のアノ··。
[山田?[はっはいいいいい!]
オ、オホホン。
私はウインクの練習をしながら(そしていつの間にか腰にくくさん付着しながら)皆様方の1番後ろについて城のドアを開ける。
まだ光が灯されていないシャンデリアが何かを待ち望んでいるように眩しく輝いていた。