第13章 熱出しプリンセス ―ー―ー―ホストナンバー4
[·········]
私は美男子様々様々方を一回見て、背けて、もう一回見た。
もうぬいぐるみを抱きしめて寝ない私の傍に、この人達が、今、いる。
[···]
皆さんが何か喋っている中、私はハッとした。
[は···葉太郎くん!熱大丈夫!?]
[お···、おお!!ちょっと体ダルいけどオレは元気だぜッッ!!]
ズビッ、と鼻をすすってパカーッッと葉太郎くんは笑った。
あ、八重歯可愛いいいいいい。光ってる···!!
[···飲···む·················?]
と、スウさんが水とストローが入ったコップ下さった!
[ありがとう···ございます]
渇いた喉が潤わされていく。栄養ドリンクも持ってきて下さった。
どうして皆さん来てくれたんだろう。
[早く熱治してよ、ホストの時超迷惑だから。マスク着けて。うつされたら困る、くく戻ろう。]
とてきぱきと言った悪魔野郎は部屋の外にいるくくさんを促す。
[ゥゥゥはうぃりたうぃーー―ッッッ!!!]
くくさんの叫びも虚しく、いつつけられたのかくくさんの首輪の鎖を引っ張られてくくさんズルズルバタバタ退場。首輪。首輪!?というか悪魔野郎、お前は何でここに来た。すぐ退場したぞ。
とりあえずマスク着けよう。
[葉太郎は?葉太郎は部屋で休んでなくていいの?]
[帰れオーラ半端ねぇな!!どいうかお前がオレの看病してるんだから帰るならお前も一緒だゲホッッ!!]
とハァ、ハァと赤い顔で葉太郎くんが潤んでいる大きな瞳で隼人さんを見据える。辛そう··。鼻声だし··。
[うぅーん、じゃあ俺は帰らないっ!]
[エエッッ!!]
葉太郎くんと私がハモった後、どっちもゲホゴホ。
[だって女の子が熱で辛そうにしているのに、男が何もしないって嫌だしっ!]
隼人さん···!!ただでさえ熱いのに、心臓が動いてその摩擦で胸の真ん中がじわっと熱い。
ああ、イケメンで紳士ってこれもう····女子が放っておけないだろ!!!モテない男子!!コウイウトコ!!とか熱で思考が飛んでしまった。
[男···なら·····そうだよな、師匠····!]
え、師匠··········??
[オレ、頑張るからッッ!!ゲホッ、山田、オレ熱治るまで何でもするぜッッ!!]
!?