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ボスとマフィア

第7章 新しい環境に溶け込もうとしている今


父の働いていた工場が分かればいいのだけれど・・・。
でも下手に探し出すと返って私達のことがばれるかもしれない・・・。私は悩まされていた。

ある日のことだ。ジャックが本屋で買ってきたんだと一冊の本を見せてくれた。
「こっこれは?」
私はその本のタイトルを見て驚愕した。

『エミリーといた日々』

著者は父の名前が記されいた。アサイエンス出版社とも記されている。
「私のお父さんが書いた本だわ。でもいつ頃書かれたのかしら?」
私はそう思い本をパラパラとめくった。
最初は私の幼少期の写真が掲載されており父と笑顔で遊ぶ写真や家族の記念写真が掲載されていた。まだ仲が良かった頃だった。それから目次が続き最後のページに出版した年数と日にちが書かれていた。

「私が失踪して9年になるってことはこれはその一年後の年に書かれたことになるわね。ねぇ、この出版社に問い合わせれば父のことが少しでもわかるかもしれないわ。」
「それはあり得るな。早速だがエミリーが電話したらどうだ?」
「ええ。」
私はジャックと言葉を交わして携帯電話で出版社の電話番号を調べるとクリックした。

プルプルプルー
「こちらアサイエンス出版です。どちらさまでしょうか?」
電話の向こうで女性の声が聞こえる。
「あの、ジョナサン・カールソンについてお聞きしたいのですが彼はどういった経緯で娘さんについて記すことになったのでしょうか?」
「エミリーちゃん失踪事件でニュース番組各局で話題になっていましたからね。当然ですがご両親に疑いの目が向けられてマスコミが殺到しました。マスコミに対し誤解を生まないように書かれたのだと思います。私は当時の社員ではないので断言できませんが・・・しばらくお待ちください。」
女性の声が離れて、私はしばらく待った。すると声が戻ってきた。
「お待たせしました。詳しい話をお聞きしたいのでしたら是非うちの会社にお越しください。長年在籍していた社員が詳しく知っているとのことですので。」
「わかりました。今からお伺いしてもよろしいですか?」
「どうぞお越しください。また会社の方に着きましたらご連絡ください。」
「ありがとうございます。」
「失礼いたしました。」
私は電話の後にみんなにこのことを知らせて私だけが会社に赴くことないなった。

「正々堂々と言って来いよ!」
ジャックに背中を叩かれて私は奮起した。
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