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ボスとマフィア

第7章 新しい環境に溶け込もうとしている今


エミリーはベンジャミンとアジトへ向かった。その間、エミリーは行方不明の父のことを考えていた。

「エミリーのお父さんは心配して警察に被害届けだしてくれたんだろう?優しかったんだな。」
ベンジャミンは歩きながら言った。
「でもお父さんはどこにいるかわからないなんて。会えたらいいのにな。」
エミリーはぽつりと呟いた。
「またどこかで会えるさ。」
ベンジャミンがエミリーをなだめて言った。

エミリーはベンジャミンとアジトに戻った。
「おかえり。」
みんなが迎えてくれた。

もうみんなといて9年になるのか。そう思うとずいぶん長かったんだなとエミリーは感じた。

色んな事があった9年間だった。お店に入りお金を盗み、そのお金で銃を買い、人というものが信じれなくなったエミリーは超能力を使い人々を殺めたのだった。

「さて、アメリカまで来たはいいがここで事件を犯すとすぐに捕まりやすいから待機しているとしよう。」
ジャックがみんなにそう告げた。
「ねえ、ジャック。私はお父さんに会いたいの。でもお兄ちゃんの話だと今は行方がわからないんだって。探せないのかな?」
「よし!エミリーの件、乗ったぜ。みんなでエミリーの父を探そう。」
エミリーの発言により父親探しが始まった。

★★★
翌日、エミリーはベンジャミンと変装をして家の近所から聞き込みを行った。
「あの、カールソン家に男の人が訪れていたと思うのですがどの辺りからいつも来ていたがご存じないですか?」
エミリーは近所を回り高質問した。
「さあね。だいぶ前だからね。でも4,5年前から見かけなくなったようだよ。」
近所の人たちは父がどの方角から来たのかはあまり覚えてないようだったが4,5年前から来なくなったと口々に言った。
「なるほど。4,5年前だと私が11歳か12歳くらいの時ね。」
エミリーは腕を組み悩んだ。
「エミリー、お父さんの顔の特徴とか覚えてるか?絵に描いてみろよ。」
エミリーはベンジャミンと公園に向かいベンチに腰を下ろすと渡された紙とペンで父の似顔絵を描いた。
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