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ボスとマフィア

第1章 プロローグ


そして始めの悲劇はエミリーが小学校に上がった時に起こった。エミリーの小学校では他の地域の保育園を卒園した子達と一緒になるのでほとんどが知らない子達ばかりであった。エミリーと保育園の頃仲良しだった友達は他のクラスに離れてしまったため新しい環境の中、友達を作ろうと彼女は一生懸命だった。この頃のエミリーは街中で噂となりテレビや新聞でも徐々に活躍し始めていた。そんなエミリーをクラスの子は面白くなかったのか、からかい始めたのである。最初はユリ・ゲラーからヒントを得たのか”ゲラーの子”というあだ名がついた。それから彼女をからかうのが次第にひどくなっていった。日本でいうインチキにあたる”Trinket”というあだながつけられ彼女のことをエミリーと呼ぶクラスメートは1人もいなくなった。そしていじめへと発展し彼女の超能力を面白がり罵ってまでも使わせていた。
例えばランチタイムの時は彼女の口の中に食べ物が収まる瞬間が見たいと食べ物を次々に浮かせて口へ運ばせぎっしり詰め込ませたり彼女が男子生徒をちらっと見ただけで”変態だと”殴られる。顔をチョークで落書きされる。外でわざと転ばせられて顔が泥だらけになる。靴を隠されたり教科書を失くされた時は”どこにあるのか当ててみなよ”と面白がられたりした。彼らは彼女の私物を隠して見つけさせるのが面白く、クラスのみんなの行動は次第にエスカレートしていった。
そんないじめにエミリーは耐えようとした。なぜなら先生に言えば告げ口したといじめがひどくなることが予想ついており家では良い子でいるため両親にさえ相談できずにいた。
そんなエミリーのいじめが家族に知れ渡ったのはエミリーが両親と心理カウンセラーの先生の所を訪れた時だった。あれから有名になったエミリーもカウンセラーの先生の所には通い続けていた。
「おや、エミリー。何か言いたそうだね?話してごらん。」
心理学のスペシャリストである先生はエミリーの微妙な変化も見逃さなかった。始めはもじもじしていたエミリーもここで初めて学校でいじめを受けていることを告白したのだ。先生はやっぱりとの表情を浮かべ両親は非常に驚いていた。この時エミリーは私の超能力をみんなが面白がると言ったのだ。これに両親は怒りを覚え学校の先生にクラスのいじめについて言及しに行ってくれたこともあった。









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