第4章 必ずしも正義が勝つとは限らない?
エミリー達は成功を確認すると教授の部屋を離れた。
エミリーはノアとベンジャミンと大学の学食を食べることにした。ジャックとメイソンもテレビの取材だと言って学食を取ることにした。
「あ~お腹すいたな。げっ私の嫌いな野菜じゃないの。」
エミリーはメニューを確認して嫌な顔をした。
「へぇーエミリーって野菜嫌いなんだ。それで何の野菜が嫌いなの?」
ベンジャミンが笑って聞いた。
「全部!」
エミリーはきっぱりと答えた。
「わぉ。」
これにはベンジャミンが驚いていた。
ジャックとメイソンはエミリー達とは別のテーブルで食べていた。
すると食堂に勢いよく入って来る生徒がいた。
「何だろうね。」
エミリーは首を傾げて生徒の方を見た。
「大変だ!教授が・・・。」
男子学生は息を切らしていた。そこに友達らしき人が数名彼に歩み寄る。
「何だって?」
「死んでる?」
彼らの会話からこんな言葉が飛び出したのだ。
「僕が研究結果をまとめたレポートを提出しようと教授の部屋を訪れたら教授が机に顔を伏せていたので寝てるのかな?って最初は思ったんだけど、声をいくらかけても反応がなくて。」
男子生徒は必死の思いで訴えていた。
これを聞いたエミリーは心の中でやったーと成功を喜んでいた。
そう教授はスズランの花によって亡くなったのだ。
スズランには、コンバラトキシンやコンバロシドなどの有毒物質が含まれてる。特に根や花に多く含まれ、体に取り込むと、嘔吐や頭痛、めまい、血圧低下、心臓麻痺などを引き起こす。ほとんどの症状は、1時間以内に発症し、最悪の場合は死に至ることもある。致死量は、体重1kgあたり0.3mgで、青酸カリの約15倍の強さがあるのである。
こうしてエミリー達はまた成功を収め怪しまれることなくことを終えたのだ。
それから大学に警察の方が来た。ジャックとメイソンは警察の取材に応じテレビの取材で来たのだと偽った。エミリー達3人は怪しまれないように午後の説明会も出ることにした。
そしてそれぞれが怪しまれず難を逃れ大学を出て車に乗り込み移動した。
「ふぅ~危なかったね。ばれたらどうしようかと思っちゃった。」
エミリーが安堵の表情を浮かべているとジャックも運転しながら頷いた。
「それは俺も同じさ。まぁ無事に済んでよかったな。」