第4章 必ずしも正義が勝つとは限らない?
「わかったわ。」
こうして次の作戦を練ることにしたが相変わらずノアはふて腐れているままであった。
そして次なる作戦はスズラン大作戦である。ノアが買ってきてくれたスズランを使って誰かの息の根を止めようということに出た。果たして上手くいくのだろうか?
「みんなしてくたばれ!私達以外消えてしまえ!人間は醜く愚かなモノよ。私が証明してあげるわ。私は人を操ることだってできるのだから。」
エミリーはそう叫ぶと机の上にうつ伏せになった。そして深い眠りについた。この所忙しくあまり寝ていないからだ。
「えっ、何?」
エミリーは眠りの中で夢を見ていた。
ーああ、いつもそうよ。過去の記憶を辿ると頭がズキズキ痛むの。
でも過去の記憶って?私には関係にない事なのに見ず知らずの人の過去を見ることができるなんて想像もしていなかったわ。どうしてなのかしら?ー
イタリアのイル・モストロ事件
違う!これじゃない。
ボーイ・イン・ザ・ボックス
6歳の少年が死ぬ?嘘でしょ・・・あり得ない。
ポートアーサー事件?何これ?
ここはカフェかしら?お客さんでいっぱいね。チェリーパイが美味しそうに焼けたわね。私も食べてみたいな。
あら、金髪の若い男性が入って来たわ。彼はここの常連客なのかしら?外のテーブルでランチをしてるなんて中々やるじゃない。
えっ?どういう事なの?次々と人が死んでいくわ。わずか90秒の間なのよ。彼は何で人を殺したのかしら?あっ、あれはAR-15アサルトライフルだわ。私見たことがあるわ。前にジャック達と銃を買い占めた時にお店に飾ってあったわ。黒くてとても大きな銃なのよ。こんなので20人も殺せるなんて銃の威力は恐るべしよ。
でも私はこの銃はとても好きよ。銃を構えた時のカチッと鳴る所とか。中でも私のお気に入りはオキュラーレンズ(接眼レンズ)よ。小さい穴から確認できてかっこいいの。
この事件では20人の死者と12人の重軽傷者を出したみたいね。人々がぐったり床に横たわっているわ。でも彼は何故人々を殺したのかしら?あら、彼がいないわ。どこに行ったのかしら・・・あっ、彼は外の駐車場にいるみたいね。ここでも発砲したわ。一体なにが目的なのかしら?
観光バスの中に入って行ったわ。運転手や乗客を射殺したわ。彼は別のライフルも持っているみたいね。