第4章 必ずしも正義が勝つとは限らない?
みんなはヒーローと聞いて誰を思い浮かべるのだろうか?悪と戦う強いヒーロー?それとも強い必殺技を繰り広げる特撮ヒーロー?地球の平和を守る可愛いシンボル、頭脳が明快な科学者・・・!?色んなヒーローが活躍している二次元の世界。現実には警察官や、消防署の人、医者や看護師と様々なヒーローが思い浮かぶだろう。そしてどの世界にも悪は存在するのである。しかし悪だってやられているばかりでは面白くない。反撃に出たり攻撃に出たりするのである。アニメや漫画といった二次元の世界ではヒーローが勝つというのがルールらしくいつも悪が負けているが必ずしもヒーローが勝つとは限らないのである。
エミリー達は飛行機を降りて空港の中を荷物を手に歩いていた。
「ビルが沢山ある所だね。」
空港を降りるとそこには青空が広がっていた。
「ああ、そうだな。行くぞ。」
エミリー達は空港を降りると目的の場所へと向かった。
ここはイギリスの中心街で遠くにビックベンが見える。行き交う人々がせわしなく歩き街の音が響き渡っていた。信号機の音、人々が行き交う音。誰かの掛け声などである。時々自転車が通りかかる音が聞こえる。
「あっ、ビックベンだ!」
エミリーはようやくここがどこであるか気がついたのだ。
「やっとわかってくれたか。」
ジャックがやれやれという顔をした。
「ここってMr.Beanで有名なイギリスだよね。」
「ああ、あとハリーポッターとピーターラビットもそうだぞ。」
歩きながらベンジャミンが相槌をした。
「これから我々はある研究チームへ行く。それからのことは場所の中に入ったら話すぞ。」
***
「くそーまた逃げられましたか。」
警官の男が悔しそうにモニターを見た。
「まぁ、焦ることはないさ。今は我慢してでも必ずチャンスはやってくるのだからな。よし、次の作戦にいいこう。」
男は警官に次の作戦に出るように指示を出した。
「わかりました。失礼します。」
警官は頭を下げて部屋を後にした。
「それにしてもこの少女が気になる。何故彼女は小奴らと一緒にいるのだろう?そして何が目的なのだろう?」
男はモニターに映るエミリーを見て呟いた。
「まぁ、今に見てるがいいさ。ワハハッ。」
男は高らかにそう笑うとモニターを消して部屋を出ていった。