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ボスとマフィア

第3章 光と影


エミリー達は空港に着き飛行機に乗り込んだ。
「危なかったねぇ。」
一時はどうなることかと思ったがエミリーは安心して席につくとシートベルトをした。すると隣に座ったベンジャミンが携帯電話を手にエミリーに見せてきた。
「ほら、これを見ろよ。」
「なあに?」
ベンジャミンがエミリーにイヤホンをつけるように言ったのでエミリーはベンジャミンと携帯電話に差し込んであるイヤホンをつけて動画を見た。
『最新のニュースです。先日何者かがパソコン上でウィルスを作り拡散させた模様です。そしてパソコン内には何者かの謎のメッセージが残されておりました。』
ニュースキャスターの男性が記事を読み上げている。
「私のことだ。」
エミリーは小さく頷いた。
『ここに記されているのが犯人と思われるメッセージです。短い数字で記されており何かを必死に訴えている様子が伺えますがこのメッセージが何を意味するのかははっきりと分かっておりません。』
「なるほどねー。早速報道されるとわな。」
エミリーはベンジャミンと動画を見終わりイヤホンを外して笑った。
「でも謎の正体はここにいますなんちゃって。」
「はははっ。」
エミリーがベンジャミンと笑い合っていると飛行機が滑走し離陸し始めた。
「これからどこに行くの?」
エミリーがベンジャミンの横で雑誌を読んでいるジャックに聞いた。
「遠い所だよ。行けばわかるさ。」
「ふーん。」
ジャックは雑誌から顔を上げてそう答えるとまた雑誌に目をやった。
これから長い冒険が始まりそうだなーとエミリーは窓の外に目をやった。そう、過酷でスリリングな冒険が彼女を待ちわびているのである。生きるか死ぬかの瀬戸際の。これからどこに向かうのかなんて知る由もなくエミリーは不安と期待に胸を膨らませながら淡い感情抱きこれから起こりうることを頭のなかで考えていた。

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