第3章 光と影
エミリーがユーザーに送ったメッセージを訳すとこのようになる。
お待ちどう様、百戦錬磨
自信満々、死にはしない、制覇する 様々充満する機密保護性
密偵しても無理だ。イクロプログラム制御中。記録時再生始まる。
お知らせプリンセス
この意味はお分かりいただけるだろうか?この意味も御理解の上話を進めていきたい。
こうしてエミリー達は南の方へ進んでいった。暫くすると小さな町並みが見えてきた。
「あそこに町があるわ。」
エミリーが指を指して言った。
「本当だ!」
みんなは勢い良く町へと走り出した。
「それにしても見たことのない町だな。ここは一体どこなんだ?」
メイソンが歩きながら首を傾げた。
町を見回すと見慣れない景色がそこにあった。
「ここはどこだ?」
外には冷たい風が吹きハワイの常夏とは程遠い景色がそこにはあった。度の家の壁も白く塗られ石畳の道がそこらじゅうに張り巡らされていた。
「行きましょう。」
エミリーの掛け声にみんなは続いて歩き出した。
街中を歩いても人を見かけない。時々家の中を窓から覗くが人がいる気配すら感じない。ここは一体どこなのだろう?
「家はギリシャに似た作りというところだろうか?」
ジャックがあるきながら周りを見回した。
「それにしても人がいないなん変ね。」
エミリーが首を傾げる。
「いや、これは人がいないと見せかけた罠かもしれないぞ。」
メイソンが鋭い視線を遠くに向ける。
しかしどこを通っても人がいる気配がしないのだ。人の声も一切聞こえず聞こえるのはエミリー達の足音ばかりである。
「人がいないってことは爆破しても誰もきがつかないってことじゃねえの?」
「碓かに。」
これはベンジャミンの言う通りかもしれない。そこでベンジャミンがポケットから爆竹を出して火をつけた。
「みんな離れていろよ。」
ベンジャミンの合図でみんなはその場を離れ爆竹の様子を伺った。
火の付いた爆竹は音を立てて燃え始めた。
パパパーン
「誰も居ないようだな。先を急ごう。」
みんなは近くに人がいないことを確認して先へ進んだ。