第3章 光と影
翌朝はエミリーは早く起きてしまった。
「あれ?みんなまだ寝てる?」
エミリーは寝ぼけた顔でトイレへと歩いていった。
みんなはまだ寝ているようでノアは寝相が悪く布団がはだけていた。エミリーはトイレを済ませると眠い目をこすりノアの布団を掛け直してあげた。
「私が布団を掛け直したなんて知ったらノアはびっくりするんじゃないかしら?」
エミリーはくすりと笑った。
するとその時何かの音が聞こえたのだ。
「何?」
ブロロロロロー
エミリーが驚いて窓の外を見るとヘリコプターが空を飛んでいた。
「はぁ~よく寝た。エミリーどうした?」
そこにベンジャミンが起きてきた。
「ねぇ、あれを見て。ヘリコプターだ。大きいね。」
「あっ、あれは!おい、みんな起きろ!」
エミリーが驚いている横でベンジャミンは窓の外を見て慌て出した。
「どうしたの?ただのヘリコプターだよ?」
エミリーはベンジャミンに聞いた。
「まずいぞ。警察だ!」
みんなは一斉に飛び起きると急いで着替えて荷物をまとめだした。
「何?どういうこと?」
エミリーはわけが分からなかったがベンジャミンに促されて急いで着替えて荷物をまとめだした。
「エミリー、すまんが今は説明してる暇はない。先を急ぐぞ。」
ジャックはエミリーにそう言うとみんなに合図を送りホテルをチェックインした。
「いたぞ、あそこだ。」
ホテルを出ると白いヘリコプターが止まっており、白いヘルメットを被った人達が銃を構えていた。
「みんな、乗り込め。」
ジャックはみんなに誰かの車に乗り込むように行った。
「でも鍵かかってるんじゃねーの?」
メイソンが心配そうに言うとジャックは車の窓を叩き割り中に入って行った。
「発車!」
みんなが乗り込むと車は勢い良く走り出した。
「後を追え!」
白いヘルメットの人達はバイクに乗り銃を放ってきたのだ。
ババーン!
「あの人達は誰?」
車の中でエミリーは怯えていた。
「警察だ。」
ジャックは運転しながら一言そう言った。
「あいつらにどうやらバレたらしいな。捕まりたくなかったら俺らに従うんだな。」
エミリーの隣でメイソンが笑っていた。
「後ろの窓が割れたぞ。」
ノアが後ろを振り替えると後ろの窓はすでに割れていた。
「ノアは後ろを見て銃が来たら教えてくれ。」
「わかった。」
ジャックがノアに指示を出した。