第3章 光と影
暫くして飛行機はホノルル国際空港に到着した。
「やっと着いたね。」
エミリーが飛行機の中で伸びをした。
「ほら、行くぞ。」
ジャックがみんなを促して先に降りた。
「はーい。」
みんながそれに続いて飛行機から降りた。
それから空港を出たみんなはまずホテルへと向かい荷物を下ろしていった。
「これからどこに行くの?」
エミリーがそう聞いてきたのでジャックが”観光でもするか”と話した。
「みんなでフラダンスでもしようよ。」
というエミリーの提案にノアが強く反発した。
「ばかじゃねーの?そんなことしたら目立つだろうが。」
「えー、でも折角ハワイに来たのにな。」
そんな他愛のない話をしているとアラモアナ・ショッピングセンターに着いた。
「ここでお店を回っていこう。」
こうしてみんなでお店を回っていたその時だった。とあるお店の中にテレビがあり5番街のマリー殺害事件の様子がニュースで流れていた。
「みんな、行くぞ!」
ジャックの掛け声にみんなは一斉に走り出した。
「ちょっと、お客さん。買っていかないのかい?」
というお店の人の声が聞こえたが、無視して走り続けた。
ばれたのかと思った・・・というのが正直のエミリーの思いだった。
必死の思いで走った。
これはバレたら終わりのあなたを再出できるゲームに過ぎない。そう、バレたら終わりなのだ。なので彼らはバレないように様々な工夫を凝らす。
こうしてみんなの初日は幕を閉じたのだ。
★★★
ホテルにて
「危なかったな。」
みんなはホテルの部屋につくなりベッドの上に腰を下ろした。
「でもどうしてハワイであのニュースがやっていたのかな?」
エミリーが聞くとメイソンがヘラヘラして答えた。
「そりゃ、そうだろう。ここもアメリカの所有地だしな。」
「そうか・・・。」
エミリーはそう行ってふと窓の外を見た。外には満天の星が広がっていた。
「この星も今日で見納めかもしれないぞ。」
ジャックが外の星を眺めてそう呟いた。
「どうして?」
エミリーは不思議そうにジャックに聞いた。
「今にわかるさ。」
この時のジャックは何だか自信たっぷりだった。