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ボスとマフィア

第1章 プロローグ


超能力と言えばエドガー・ケイシー、ユリ・ゲラー、ジーン・ディクソン、ジョゼフ・マクモニーグル、ジェラールクロワゼや日本でも数多くの人が超能力者として知られている。そんな中エミリーは第2のエドガー、ユリ・ゲラーの再来と呼ばれてきた。そしてサイキックの少女という別名も持つ。サイキックとは英語圏での超能力者の言い方だ。エミリーの得意とする超能力は手を触れずに物を動かす,千里眼(透視)を持つというものだ。これまでにこの能力を活かして様々な大会に出ては賞を取ってきた。その証拠にエミリーの部屋には大きな棚の中に数々のトロフィーが収められている。トロフィーの中には水晶玉の形をしたものもある。エミリーは大会に出たからといって自らは自慢はしないがテレビでも話題になったため街中で話題となって人気者となった。そんな彼女の超能力を面白がり学校のクラスメートからいじめを受けるようになったためエミリーは学校に馴染めないでいた。
ある日の朝だった。
「エミリー、起きる時間よ。早くしないと学校へ遅刻するわよ。」
母がエミリーの部屋にノックして入って来た。
「私、学校へ行きたくない。」
エミリーは布団から少し顔を出して言った。
「どうしたの?何があったかお母さんに話してごらん?」
母は困った顔でエミリーに聞いた。
「だってクラスの子が私の超能力を面白がって使おうとしたり、私のことをいじめたりするの。この間は髪を引っ張られて痛かったわ。」
エミリーはベッドの中で苦しそうに訴えた。
「でも、学校に行かないと勉強できないでしょう?そんな子に負けないで頑張ってくるのよ。」
母はなんとしてでもエミリーに学校へ行って欲しかったのだ。エミリーは学校でも勉強が良くでき、先生にも褒められていたため母にとって自慢の娘だからである。
「家庭教師を雇えばいいじゃない。」
エミリーはため息をついて言った。
「エミリーの気持ちもわかるけどいじめられるのが嫌なら勉強をもっと頑張ってクラスの子を見返せばいいのよ。」
母は嫌がるエミリーの腕を強く引っ張った。
「痛い、離して。」
エミリーが必死に抵抗したため母はこの日は学校にお休みを取ると連絡をしてくれた。エミリーは母が解してくれたのだと思っていたがここからが悲劇の始まりだった。
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