第9章 交差する闇、絶壁の霹靂
鍵がそろりそろりとエミリーのいる部屋にやってきた。
よし今よ!!
エミリーが鍵に合図を送るように腕の鍵穴を目掛けて差し込もうとした時だった。
「そこで何をしている?」
男達が戻ってきた。
エミリーは驚きつつも鍵穴に鍵を差し込んだ。腕の鎖が外れて腕が自由に使えるようになったエミリーは起き上がって足の鎖も外そうとした。
「こいつ、下手な真似しやがって!」
太々しい男に腕を押さえつけられるも、ガブリと口で男の腕を噛み振り払った。
足の鎖も外れて、エミリーは一目散にその場から逃げた!
「待ちやがれ!」
男達が追ってくるのも気に求めず、とりあえず出口を探すことにした。