第9章 交差する闇、絶壁の霹靂
「エミリーを連れ去った男はメキシコ出身の男だった。名前はクレオと言った。そしてもう1人の男はスペイン出身の男だ。どちらもスペイン語は話せるがクレオは英語が話せない。
ということだけわかっている。」
と、ジャックはパソコンを見ながら言った。
「なるほど。」
メイソンが頷いた。
ジャック達は薄暗い雑居ビルの中でパソコンと向き合っていた。
部屋の中は薄暗く窓にはブラインドがかかっていた。小さな灯りがついている部屋でパソコンと向き合っていると男たちの特徴がわかってきた。
「うーん。スペイン出身の男は何でメキシコに来たんだろう?」
メイソンが考え込んだ。
メキシコに用事があったのか?それともクレオと元々知り合いだったのか?皆んなで考え込んでみた。
あの男たちがエミリーを連れ去ったのはやはりエミリーの頭脳や超能力欲しさだったということだろう。
「考え込んでいても仕方ない。取り敢えず隈無く探そう。そのためには手分けして探すんだ。俺は探す。ノアはメイソンと探してくれ。ベンジャミンは1人で探してもらう。トランシーバーで連絡取ろう。」
「了解!」
ジャックの言葉にみんなが頷いてそれぞれが行動に移ることになった。