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サンロクゴ

第6章 6月【てるてるぼうずを作ろう】ワンピース/ルフィ





「結婚って、どうゆうことか分かってんのか!?」

ゾロは凄い剣幕でルフィに向かい怒鳴り出す。
ルフィはノトに痛められたばかりの鼓膜を庇うように両耳を手で塞いでいる。
ノトは驚きに未だ胸を高鳴らせている。
今ここで、海辺の空を舞うカモメだけが平和に歌を唄っている。

「ゾロ、そんなことも知らねぇのか。ケッコンってのは、男が女を幸せにすることだ」
「そりゃ…そうか、そうだな」
「待って、納得しないでよ!」

男同士、妙に通じ合う2人にノトは慌てて結婚とは何かを説こうとしたとき。



「今のお前にこの島は似合ってねぇ。連れ出してやるよ。そしたら大切な人でもなんでも探せばいい。テルテルボーズなんて作んなくても、すぐ嵐に会えるぜ」



ルフィはよく通る張りのある声でそう述べた後、ノトに向かいニッと笑った。
ーーそれって、結婚って言わないよ。




「おいあんた、諦めな。うちの船長は言い出したら止めらんねぇんだ。ケッコンが嫌なら、船の修理が終わるまでなんとか逃げ切るんだな」




ゾロはあくびをしながら元いた場所へ戻ると、後はお好きにとでも言うように広げたハンモックに寝転がり、再び眠りだす。








今度こそあそこだと張り切ったルフィは、再びノトの手を握り駆け出していく。





決して嫌な気持ちにはならなかったのは、彼が私に自由をくれる、希望の光に見えたから。



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