第4章 4月 【花と雪、桜の樹の下で】戦国無双/真田幸村
子を宿す。
その意味に気がついた幸村は慌てふためき後ずされば、顔を真っ赤に染め体を固めた。
「……駄目ですか?」
「だ、駄目に決まっております!」
それは私が決めることではないだとか、もっと相応しい人がいるだとか、幸村は独り言をぶつぶつと呟いている。
その様子を見て、ノトは声をあげて笑った。
真っ直ぐで大真面目なあなたが大好きだ。
私の恋する人は、間違いなく生きてここにいる。
暖かい心と裏腹に、また泣いた。
桜が全て散り、
田畑が青々と染まり、
蛍と共に豊作を願う舞を踊り、
黄金の稲穂が生え揃い、
一面銀世界になり、
そしてまた雪が溶けても。
こんな風にあなたがはにかんでいられる穏やかな日々がずっと続けばいいのに。
「わ、私は……いつもあなたを困らせている。ノト様のそのような顔は、見たくありません」
どこまでも素直なあなたは、私の頬を流れる涙をそっと拭いながら眉を八の字にする。
「ならば必ず、帰ってきてくれますか?」
「…もちろんです。お任せを」
舞い散る桜の花びらが全て、雪に変わってしまえばいいのに。
いつの日か、そんなことを思わずに済む春は必ずやってくるのでしょう。
今はただ、あなたを信じよう。
「おかえり」を、あなたに。
共に、生きてください。
END
ご覧いただき、本当にありがとうございました!
やっぱり戦国はたまらんです。
次ページはあとがきになっております。
大変遅くなりました。1月の反省会です。