第3章 3月【第二ボタンは誰のもの】黒子のバスケ/青峰&???
「ノトさん」
「!!」
「おいテツ!いつからいたんだよ!」
「今です」
急に目の前に現れた男子に2人は驚く。
青峰と同じバスケ部で、彼とほとんどの時間を共に過ごした、抜群の相棒。黒子テツヤ。
「青峰くん、すみません。少し時間をください」
黒子に急に手を引かれ、ノトは歩き出す。
小柄に見える彼もやはり男の子だ。思ったよりも力強い。
「おいテツ…」
「青峰っちー!探したっスよ!」
そこにタイミングよく現れたのは同じチームメートの黄瀬涼太。
黒子が狙った「スクリーン」は見事にヒットした。
黄瀬が作った死角は2人の行方を見事にくらました。
「ざけんな!邪魔だよ黄瀬!」
「痛ったー!」
黄瀬の背中に入る、青峰の痛快な蹴り。
「…いいじゃないスか、最後くらい」
「あ?」
「誰がどう見たって、結末は分かってるんスから」
「はぁ?」
「気づいていないのは、青峰っちとノトっちくらいっス」