第5章 友達以上は、何て言うの
……………
横「…なぁ、歌詞的に、やばないか」
大「すばるくん、むっちゃ浪花ちゃん見とるやん」
丸「これこそ、アダムとイヴやんねぇ」
安「すっかり二人の世界やわ」
村「声の差がええ味だしとんねやな、」
錦「浪花、涙目やない?」
………
、なん、だろう
苦しい。
からだが、
苦しい。
ずっと歌いっぱなしだったからじゃない、これは。
誰も踏み込めない、君だけの、rule…
わたしは、すばるさんに、近づいたようで近づいてない。
それを、言葉にしたような感覚。
胸が押しつぶされそう。
喉を絞められてるみたい。
そんな感覚。
でも、声はむしろ、
今までより、
曲に合った声が出てるように感じる。
わからない。
視界が、歪む。
曲が終わった瞬間、
世界が崩れるように見えた
「「「「「「「…っ!!」」」」」」」
目を開けると、支えられてるのがわかった。
渋「…ゆっくり、深呼吸せえ」
しん、こきゅう、
脳に酸素を送るのをイメージしながら、息を吸って吐いた。
その間、すばるさんが背中を撫でてくれる。
よ、し。
「ごめんなさい、もう、大丈夫です…」
渋「…おん、座りや」
安「だいじょーぶ??お水あるで??」
「あ、大丈夫です、ありがとうございます…こんなに熱唱したの、初めてかもしれないです…」
歌って立ちくらみしたのなんて初めてだ。
錦「…むっちゃ、鳥肌たった」
「やっぱりすばるさんってすごいですよね」
歌ってる最中もずっとすばるさんに惹かれていた。
歌声にも、表情にも。
錦「すばるくんはもちろんやけど、浪花にもや」
「っ、え、」
横「ほんまやで」
大「俺らが歌った時よりむっちゃ良かったで」
丸「浪花ちゃん、あんな表情も出来たんやねぇ…」
渋「…俺、霄ちゃんにむっちゃ世界に惹き込まれた気がしてん」
真っ直ぐに、すばるさんが見つめてくる。
顔に熱が集まる。
すばるさんも、わたしと、同じことを感じていた…?
渋「…歌詞も歌詞やし…」
そう、歌詞!
「姉と歌ってる時はそんなに感じなかったんですけど…
すごく、歌詞、その、え、」
大「えろい?w」
「ぐっ、う、そう、です」
表現がすごく官能的というか…!