第5章 友達以上は、何て言うの
安「なぁ!なぁ!浪花ちゃんってすっぴん??」
今度は安田さんが寝てる丸山さんを退けて横に来る。
「すっぴんっちゃあ、すっぴんですね…。眉毛とグロスくらいです。」
安「ほぇーーーー!そうなんやあ!綺麗な肌してるんやねえ!」
ぶにんっ、と両側にほっぺを引っ張られる。
「ひひゃひふぇひゅ!!!」
痛いですと言っても引っ張られすぎてしっかりと言葉にならない。
「せやろーせやろー霄ちゃんの肌気持ちぃんやでえ……ってヤス!!!!何、勝手に霄ちゃんのほっぺ掴んどんねや!!!」
渋谷さんがまたテーブル越しに騒ぎ出す。
「ひゃひゅふぇふぇひゅひゃひゃひ!」
助けてください、と渋谷さんに手を伸ばす。
「なんて???」
伸ばした手を掴んでくれたはいいが、言葉が伝わらず渋谷さんが首をかしげながら笑う。
大「あ゛ーーーーーートイレ行ってこ」
のそのそと大倉さんがふらふらしながら席を立つ。
「あ、俺も行ってこ」
と、渋谷さんも席を立つ。
た、助けがいなくなった…!
2人がいなくなると、静かだった錦戸さんが急にこっちを向いた。
錦「なぁ、なしてクッキーにしたん。」
「…え?」
錦「どうせ食いもんにするんやったら、すばるくんの好きな筑前煮にすりゃあ良かったやん。」
姉と同じ質問をする。
錦「その方が、すばるくんの点、稼げたやん」
安「もおー、亮はまたそないなことぉ」
横「すばるがとられたみたいで寂しいんかぁー?」
プフフーと笑う横山さん。
錦「俺は真剣に言うてんねん!」
錦「で、どうなん!」
う、うーん…
誤解されたままは嫌だしなぁ…正直に話そう。
渋谷さんとお友達としているのに。
友達の友達も友達!
まっすぐまっすぐ向き合おう。
「クッキーに、したのは、」