第4章 お友達って、
………
さっきはあかんかった…さっきだけやないけど!
エントランスのドアを開けてからそのままソファに倒れ込んだ。
霄ちゃんの声で起きて、目を覚ますと私服姿の霄ちゃんが。
見慣れんなぁ。
これが今年20歳の子か…
童顔のせいでどんな服を着ても幼く見えるようだ。
ベッドに寝かせようと思ってたのに全然引き下がらないから思い切って一緒にベッドで寝ることにした。
まだなんか言いたそうな顔をしていたがそれも無視してドアを閉めた。
風呂から上がった霄ちゃんは別人だった。
彼シャツとは言えへんけど、俺のシャツでここまで色っぽくなるんか…
サイズあんまし変わらん思うてたけど、そこはやはり男女、少しぶかぶかに見える。
しかも普段俺が部屋着で使ってるTシャツやから、襟元がヨレヨレで、前屈みになると見えそうで見えないチラリズムになる。
固まる俺を見ても気づかずに首をかしげ出す。それすらも何も考えずやってるんだからタチが悪い。
濡れてる髪も色気を足している。
見てたらあかん
本能的にそう感じて急いで目を離す。
それでもほっとくとソファに寝そうやから腕をつかんでベッドに向かう。
なんや、この背徳感は…。
ときどきふわりと、俺と同じシャンプーの匂いが漂う。
ほんまにあかん。はよ寝よ
でも寝る前に
「俺以外の男友達の家とか泊まりに行ったりしたらあかん」
釘を刺しとかねば。
こんなん、他の男の家で霄ちゃんがしたら、本気で危ない。
まぁ俺の隣が安全とは言わへんけど。