第4章 お友達って、
みんながどんなものを買ってきているかの、予想話をしながら渋谷さんと帰った。
すると部屋は真っ暗で、暗さに慣れてない目では誰がどこにいるかわからなかった。
でも声だけ、
横「おー、帰ってきたー?2人で最後やで~」
村「はよ入れろ!煮えてまうぞ!」
わたしたち以外はもう準備万端らしく、急かされた。
言われた通り、暗い中、四苦八苦しながら鍋の元に行き、あごだしを入れた。
大根どうしよう…
キッチンだけ電気つけていいかな…?
ちょっと切って来たい…
「すいません、ちょっとキッチン、お借りしますね」
と伝え、急いで大根を切る。
丸「霄ちゃーん、それ、ヒント与えとるよ~!」
と丸ちゃんが言った。
私も思ったけど!
シィー!と人差し指を口の前に持ってきてジェスチャーを示す。
うっすら、キッチンの灯りに照らされたみんなの顔がクスクスと笑っている。
大根を切り終わり、急いで音を立てないように大根を入れる。
安「もう結構ぶくぶく言うてない?」
大「もおーお腹減ったぁ~~~開けよーやー」
たっちょんが駄々をこねだす。
錦「開けよ!」
しびれを切らし、りょうちゃんが鍋の蓋をあける。
「…なんか…妙な匂いやな」
渋谷さんが、スンスンと鼻を鳴らしながら匂いを嗅いでいる。
「…ホントですね…?」
横「最初、誰がとる?」
村「じゃんけんするか?」
錦「みんな目ぇ慣れてんならできるんとちゃう?じゃんけん。」
そやな~と賛同の声があがるので、じゃんけんで決めることにしたらしい。
じゃーんけーん、ぽん!
安「霄ちゃんやーん!一人勝ちやん!」
うっ…
こんな時だけいらない運が…
丸「おたまの方がすくいやすいかも」
と丸ちゃんがおたまを渡してくれる。
「俺の玉使ってもええで~?」ッバァァァァン!
…渋谷さんの発言が爆発音かのようなツッコミ(物理)で閉じられる。
わたしはお構いなくおたまで鍋の中のものをすくう。
あ、何かに当たった…
ひとすくいして、自分の器に入れた。
そこから時計回りの順でそれぞれよそった。