第3章 新たな日常
Prrrr…Prrrr
「電話でまーす」
!渋谷さんや…!
ガチャッ
「お電話ありがとうございます、カレーハウス…」
『霄ちゃんやろ?w』
「…はい…w」
もうすっかり電話越しの声も覚えてもらったのか、電話対応のお決まりの言葉も言わせてもらえない。
「ご注文をお願いします」
いつも通り注文を聞くと、今日は別の子が宅配に行くと伝えた。
『あ~??今日霄ちゃん、来おへんのん?ほならやめようかな…』
「、でぇー?!」
思わず変な言葉が出た
「いやいや!わたしやなくても頼んでくださいよっ!」
『来るん、男?女?』
「男の子ですよ。わたしより1個下です。
入ったばっかりなのでご迷惑かけるかもしれませんが…一応やり方とかは教えたんですけど…」
ちょうどその子が入ってきた日にわたしがいたので、宅配の仕方を教えたのだ。
『ヤり方??霄ちゃん、エロいなぁ?』
………
「、いや、え?エロい??」
ぶはっ!と何やら電話の向こうで吹き出している。
やり方…エロい…
!!!
「ちょっ!そういうことじゃないですよ!!」
『そういうことってどういうことやと思ったん~?』
…絶対今、ニヨニヨしてはるでしょ?
「~~!とにかく!別の子が行きますからね!失礼します!」
『あ、』
まだなにか言おうとしていた渋谷さんを無視し、無理やり電話を切った。
「ただいまもどりましたー」
「おかえりなさーい」
「あ、浪花先輩」
「うん?」
「なんかさっきの宅配の…えーっと…しぶたにさんが、
浪花さんにごめんて言うといてくれー!って言ってましたよ」
「!」
なんてこと伝言させてんの!あの人!!!
ぶわぁーーーと顔に熱が集まるのがわかる。
先輩、なんのことかわかるんですか~?知り合いなんですか~?と後輩の藤村くんが聞いてくる。
いや、うん、何でもないよ…!と返し誤魔化す。