第6章 誰為、己為
横「ええ歳したおっちゃんが泣きなや」
フッと笑うヨコ。
「泣いてへんわ!
調子のんな!日サロ連れてくぞ!!」
濡れた目をぐしぐしと擦る。
大「すばるくん、会いに行ってもええんとちゃう?」
大倉がとんでもないことを言う。
「や、でもこれでまた撮られても…」
大「やって~…心配やろぉ?
それにほら、
まだ、友達、やし??」
んふふっと大倉がにやける。
錦「せや!友達が怪我してるんやで!!それの見舞い行って何が悪いん!」
村「もうすばるの出番もないし。」
丸「僕らも友達が怪我したら行くやんなぁ?変わらんやん!」
口々に【友達】を強調する。
ほんま…俺は恵まれとるかも知らん。
「お前ら…慰めとんのか馬鹿にしとんのかどっちかにせえ!!!
見てろよ
友達以上なったるからな!!」
大「いや、もう充分周りから見たら友達以上やけどねwww」
「ん、なっ!あ、うぅるさいわ!!!!」
ヤスに住所を聞いてもらってすぐに向かう。
目を覚ますと、自分の部屋だった。
立てずにもう一度倒れた後、貧血やら疲労やらが祟って気を失ったらしく、
目覚めると、病院の診察室だった。
診てもらってる途中だったらしく、自分の体の状態の話も聞いた。
頭を打ってはいたけど、本当に軽くだったらしく、異常はないとのこと。
何かあればすぐに来てくださいとは言われたけど…
疲労に関しては睡眠を取れ、貧血気味なのはいつものことなので!って言ったら、点滴をされた。
じゃないと帰ったら駄目と。
今はもう湿布だのなんだのをもらって、自宅の自室で寝てた。
(体中が痛い…)
(あぁ、三河とかにはちゃんと説明しとこ…)
あいつがしたことも含めて、具合のことも。
説明が下手くそな上に、文字だけでというのが手こずらせ、ようやく送れた。
というところでドアがノックされる。
「霄〜起きてる?入っていい?」
お姉ちゃんだ
「うん、起きてるよ」
ガチャッ
「あ、ねぇ、背中に湿布貼って__」
パッと見上げるとそこには
「す、ばる、さん」
眉間にシワを寄せ、
苦しそうに、
泣きそうな
すばるさんが立っていた