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delivery start【KJ∞】

第6章 誰為、己為



『突然すみません、霄の姉の雫です。
今日、学校で霄が階段から落とされました。
件のことも今までのことも全部霄から聞いてます。
渋谷さんに話すかどうかはお任せします。
あの子のことだからまた心配させるからとか言って秘密にしておくつもりだったでしょうから。』

『わたしが霄のケータイ使って連絡をとったことが知られないよう、このトークも消します。
なのでとりあえず私からの連絡はこれで最後にしますね』

ちょちょちょっ!!

急いで文を打つ。

『お姉さん待って!先にID教えるから
お姉さんのケータイから情報ちょーだい!』

続けて自分のIDを送る。


錦「しょーちゃん、どしたん」

聴こえていたギターの音が止まったせいか、
亮が横に来る。


少し迷いはしたが、

今聞いたことを話すことにした。

「霄ちゃんが、
落とされたって…」

「どういうことやねん!!」

しぶやんが物凄い気迫で詰め寄ってきて、
おれの胸ぐらを掴む。

「ま、待ってや!」

画面を見ると、ちょうどお姉さんからのメッセージが来た

【雫】
『9段ほど落ちたようで、階段の傾斜がきつく、ぶつけた際の衝撃もあったようですが、打った頭には何の影響もないようです』

「浪花ちゃんのお姉さんからで、階段から落ちたけど、頭に影響はないって」

渋「……」
しぶやんが静かに手を離す。

『今は寝てるのですが、先程起きた際に事情は聞きました。
普段、親しくない同期の人がいて、その子から階段ですれ違う際に「写真写ってたよね」と言われたらしく、
霄は何のことかわからないないとの旨を伝え、立ち去ろうとしたら腕を引っ張られ、後ろ向きに落ちたそうです。
そして、その後その子は立ち去り、先生を呼んだそうですが、
自分が落としたとは言わず、霄が急に後に倒れたと話したそうです。』

「って。」

お姉さんの文をそのまま伝える。

大「ほなぁ…その同期のー、女?から浪花ちゃん落とされたんやんなあ?」

「そうみたいやね」
大体は想像できる。

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