第6章 誰為、己為
村「すばる、社長が呼んでる」
ヒナに言われ、社長室に向かう。
呼ばれた理由には
心当たりがある。
どこからそんな情報を、と思うようなことでさえ知ってるあの人のことや。もうあの投稿についても知ってるんやろ。
「…失礼します」
内容はやはり霄ちゃんのことについてだった。
詳しくはどういう関係か、
今も連絡は取り合ってるか、
少しでも霄ちゃん側に迷惑がかからんよう説明したつもりだった。
でも、社長は俺の予想してない返しをしてきた。
「Youの、好きなようにしなさい」
「、好きなようにって…!」
「今までの中でもいちばん惚れ込んでるんだろう。
それくらい話し方でわかる。関ジャニ∞か、そちらか、そんなもの選ばせるつもりもない。出来るなら、そう望むなら、両方掴んでなさい。」
そんなに、わかりやすく顔に出てたんか?
霄ちゃんへの想いにはいろんな人に気づかれてまう。
今まで通り、関ジャニ∞としての、アイドルとしての仕事をこなせば問題としない…
そういうことなんだろう。
安「あっ、しぶやーん」
途中の廊下にある自販機の横にあるベンチに
ヤスがいた。
「ん?」
手招きをするのでヤスの横に座る。
ヤス「ジャニーさん、なんて?」
「ヤスってちょいちょいストレート食らわすよな」
さすが腹黒を併せ持つオネエや
「…好きに、せえって」
「今まで通り、こなして、ほんでもって霄ちゃんの手も掴んどけって。」
安「良かったやん?やめろー!言われんで」
安心したわぁ、とヤスが壁にもたれる。
「でも、もし、また撮られたりして、今度こそ週刊誌とか載ったら?もしかしたら、関ジャニ∞の人気自体が落ちることも
ありえるんやで?」
俺だけならええねん。
でも、お前らまで巻き込んでしまうのは。
「?!」
ヤスが俺の正面に回り込んで
俺の眉を外側に指を滑らす。
安「眉間にシワ!
関ジャニ∞の人気は落ちへんよ。
eighterを信じよう?
eighterさんらはおれらの"幸せ"を蔑ろにするような人達やないはずやで。
eighterって名付けたん、しぶやんやろ?」
ググーーと押し撫でる。
「いったいわチンパンジーこら」