• テキストサイズ

delivery start【KJ∞】

第2章 非日常…?


う、うわぁ……
しぶたにって、そりゃそうだよね、なかなかいないよね…
でもまさかそんな本人だとか思うわけないじゃん…

「お会計、××円です…」

いつもは宅配先でも元気に笑顔で!が自分的なモットーだが、
今はそんな余裕ない。
きっとすぐ赤くなるわたしは茹で蛸以上に真っ赤な顔をしてることだろう。

「ほな、1,000円からで。」

「せ、1000円、お、お預かります、お預かりします…!」

「……」

あああああ、やばいこれはやばい。

まともに顔見れへんししゃべれんわ!!!
よくみんな芸能人に会ったとき写真とかお願いできたな?!

だめだこのままじゃ、感じの悪い店員さんになってまう…!

「…あんさぁ、」

「?!
な、なんでしょう…!」

「オネーチャン、電話の子?」

電話…電話って宅配の…?

「そ、うですけど……?」

「あ、やっぱり?声がそうかなー思ってん。電話もとって宅配も出るんやな」

「あ、ぁ、あの、今日いるメンバーだとわたしが下っ端なので…」

「へぇ〜女の子にも宅配とか行かせるんやな…」

「、あそこは男女関係ないですね…。自転車だし…」

実はこのバイトで4年ぶりくらいに自転車に乗り始めた。

「はっ?!チャリンコ?!」

「よく驚かれます…」

自転車で宅配しているというとお客さんはすごく驚くのはしょっちゅうである。

ドキドキは収まらないけどなんとか喋れるようになってきたぞ…
もう人見知りしなくなってきたからかな…?

「はー、すごいなぁ…。
あ、てか、苗字。苗字本物なん?」

「お釣り、××円です…
本物ですよw大阪出身ではないですけど」

「ん、ぁあ、お釣り忘れとったわ。
ほー、俺よりよっぽど関西っぽい苗字やんか」

そう言ってすばやん……んっんー…渋谷さんは少し柔らかく笑う。
この苗字のおかげか、人見知りするという渋谷さんが話しかけてくれている…!

かわいい…!

…言っていいかな…次また会えるかもわかんないし…
/ 189ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp