第5章 予選*(本気宮)
*
それでも彼は妖媚な笑顔のまま。
最低な、台詞をはいた。
「これが千春の仕事だって、言ったらどうする??」
『最低…』
二宮はまたキスをしようと唇を近づけた。
私が思わず目を閉じた瞬間。
んふふ。
と、笑う声が聞こえて。
私はバッと目を開けた。
「どーしたの??俺にキスされるとか思ったりしちゃった??笑」
二宮は顔のにやつきを押さえられないと言うように
手で口を抑えた。
『……したじゃないですか。』
私が必死の反撃をすると、
二宮は素直に。
「あれはそうね。やっぱこう言う純潔の?ドレスとか着ちゃったりさキスしただけであんなうぶな反応されるとダメね笑。汚したくなっちゃう。」
と、変態というのを自ら暴露した。
『じゃああれは冗談??』
「まぁ、俺強引にやる趣味ねーし笑」
『そっか。』
私はホッとしたような、
何か物足りないような感じがして素直に喜べなかった。
「なに?やっぱ抱かれときたかった?笑」
『バカ』
*